介護福祉士ってどんな資格

介護系資格唯一の国家資格

介護福祉士とは、社会福祉士及び介護福祉士法(1987年5月26日制定、2007年12月5日改正)により定められた介護系資格唯一の国家資格です。
法律では、「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上または精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと」と定義されているように、介護福祉士国家試験を合格した者のみが名乗ることができる「名称独占資格」です。
資格を取得することで「専門的知識及び技術」を有することが証明でき、職場のチームリーダーとしての役割、介護のスペシャリストとしての期待も大きく、介護業界においても重要な位置づけとなっています。

介護のキャリアパスの到達点

2013年4月1日の介護保険法施行規則改正で複雑だった介護資格制度が見直され、入門資格である「初任者研修」、応用編の「実務者研修」を経て、「介護福祉士」を目指すというキャリアパスが確立されました。
介護福祉士は介護の仕事をする人にとってはひとつの到達点といえるでしょう。

また、民間資格ではありますが、介護福祉士の上位資格として『認定介護福祉士』も一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構により創設され、2021年6月1日現在で68名の認定介護福祉士が誕生しています。

介護福祉士の取得メリット

『国家資格』であり、確かな知識・スキルを証明できる!
介護福祉士資格は介護系資格の中で唯一の国家資格ですので、取得することで国に認められた介護職であると証明することができます。
取得の過程においても、2013年の介護資格制度の改正により、初任者研修、実務者研修を通して450時間の研修と3年以上の実務研修が必須となったため(実務経験ルートの場合)、確かな知識・スキルと実務経験があることが証明できます。
そのため、就転職時には有利になることはもちろん、将来的にも安定した雇用につながることは間違いないでしょう。

介護福祉士資格を持っていると待遇面にもメリット

介護福祉士資格を持っていることで、待遇面での違いも出てきます。介護事業所(施設)によって違いはありますが、介護福祉士資格取得者と初任者研修修了者の給料を比較してみました。

〇取得資格別 給料例

取得資格 正社員(月給) パート・アルバイト(時給)
初任者研修 月給20万円 時給1,100円
介護福祉士 月給24万円 時給1,300円
※資格手当込みの表記

上記給料は有料老人ホームでの一例ですが、介護福祉士の資格を持つことで正社員の場合『月4万円(年間で48万円)以上』の差があります。パート・アルバイトの場合は勤務時間にもよりますが、月22日間勤務(8時間/日)で考えれば『月3.5万円(年間で42万円)程』の違いがあります。
また、主任や現場リーダーになると、役職手当が付くためさらなる給料アップが見込めます。
介護福祉士の詳しい年収・給料事情は『介護福祉士の給料・年収は?』で詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。

介護福祉士は仕事領域の幅が広がる
介護福祉士はヘルパーとしてのお仕事だけでなく、サービス提供責任者・生活相談員・チームリーダーなど管理職のお仕事を任されることも考えられます。
また、介護福祉士よりも上位資格である「認定介護福祉士」を目指す方や、相談業務を主とする「ケアマネジャー」を目指す際にも必要になってくることでしょう。

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